女性の過活動膀胱対策
過活動膀胱とは、文字通り膀胱がなんらかの原因で過剰に活動することによって、頻尿になったり尿漏れを起こしたり、急に我慢できないほどの尿意を覚えるといった症状がでる病気です。
原因には神経因性のものと、非神経因性のものがあります。
神経因性は脳と膀胱をつなぐ神経回路の異常によるもので、非神経性は膀胱や尿道を支える骨盤底筋の衰えによるものです。
しかし、それ以外が原因のときもあり、原因がよくわからないときもあります。
また、男性より女性の方によく見られる病気であることが分かっています。
治療のメインは薬物療法で、電気療法を行うこともあります。
その他に、尿漏れや頻尿の対策として、膀胱訓練を行うことがあります。
過活動膀胱対策の膀胱訓練とは?そのやり方と注意
膀胱訓練は尿意を我慢する時間をのばすための訓練です。
患者さんの中には、突然尿意が起こったり、尿漏れが起きることを心配するあまり、まだ尿がたまっていなくてもすぐにトイレに行くという行動にでる人がいます。
しかし、そうすると膀胱は小さくなり、ますます尿がためられなくなって、結果症状がより悪くなるという悪循環に陥ってしまうのです。
膀胱訓練を行うことによって、膀胱に尿を正常にためられるようにします。
やりかたは難しくありません。
尿意を感じるたびに、すぐにトイレに行くのではなく、一定時間我慢する、それだけです。
我慢する時間は最初は5分ほどでいいでしょう。
その状態を1週間ほど続け、次は10分我慢する、その次は15分我慢するといった具合に時間を伸ばしていきます。
2〜3時間我慢できるようになればOKです。
我慢しているときに尿漏れが起きることが心配な場合は、尿漏れパッドを使用するといいでしょう。
また、訓練を行うときは排尿日誌をつけると、訓練の状況や進み具合が確認できるので良いでしょう。
排尿日誌には、毎回の排尿した時間と、量とを記録します。
かなり面倒ですので、難しい方は膀胱訓練をやり始める前に1度やっておき、変化が感じてきたころに何回かやってみると違いが実感できます。
変化が目で見てわかると、やる気にもつながりますので、1日でもよいのでつけてみましょう。
ただし、膀胱訓練に適しているのは他に病気がなく、頻尿や尿漏れの症状がみられる人だけです。
膀胱炎などの感染症の場合は、病気が悪化することがありますのでやってはいけません。
膀胱訓練を行う際は、必ず医師に相談し、医師の指導のもと行うようにしましょう。